せんじゅ眼科

日帰り手術・治療

近視とは

近視になる原因は?

近視になる原因には、大きく分けて「遺伝要因」と「環境要因」があります。
強い近視は「遺伝要因」の影響が大きく、軽度の近視では「環境要因」が強いと考えられています。両方が関与する場合もあります。最近の学校保険統計調査でも小学生の1/4、中学生の1/2が裸眼視力1.0未満となっており、更に低下傾向が続いています。その原因として現代の日本人は近くを注視する機会が増えて「環境要因」による近視化を招きやすくなったためと考えられています。

環境要因による近視化とは?

人間の目は水晶体の周囲の「毛様体筋」が緊張したり、ゆるくなったりしてピントを調節します。

手元よりにピントを合わせた状態が続くとその距離を見やすいように順応するために、眼軸長(目の前後の長さ)が伸びたりして眼球全体の屈折力(目の度数)が手元よりにかわってくることで、近視が進むと言われています。ひよこの実験でも「狭い空間」と「広い空間」で育てた場合を比較すると、「狭い空間」で育てた場合の方が眼軸長が伸びる(=近視化)することが実験的に証明されています。
単に過剰に調節力が働いたままの状態での近視化(調節緊張・いわゆる仮性近視)は、トレーニングや点眼治療などでの回復が期待できますが、その状態が長く続いて眼軸長が伸びて眼球全体の屈折力(目の度数)が固定してしまった場合は、回復が期待できなくなってしまいます。

当院で行なっている近視進行抑制治療

オルソケラトロジー

オルソケラトロジーは、夜間睡眠中のみ、角膜矯正用のコンタクトレンズを装用し、角膜の形状を平らにクセ付けすることで、日中は眼鏡やコンタクトレンズを装用せずに良好な裸眼視力を得ることのできる屈折矯正方法です。角膜矯正用レンズを外しても一定時間は角膜がその形状を維持するため、日中は裸眼で過ごすことができます。手術などを伴わないので心理的・身体的に負担が少なく、いつでも治療を中断することができます。
オルソケラトロジーは、近視を矯正する効果が得られるだけではなく、通常の眼鏡やコンタクトレンズを使用した場合に比べ平均 30%〜60%眼軸長の延長が抑制されることが多くの研究により示されており、近視進行の抑制効果も期待できます。

当院では、オルソケラトロジーレンズの処方、装用指導を行います。
国内で臨床試験の結果、安全性が評価され認可の下りたコンタクトレンズを使用しますのでご安心ください。ただし、コンタクトレンズは高度管理医療機器ですので適切に使用し、定期的に診察を受けていただく必要があります。

注意事項

オルソケラトロジー治療の流れ

①オルソケラトロジー開始前検査

患者さんの訴えをお聞きし、オルソケラトロジーの適応があるか検査をします。
必要があれば、ピントを合わせる筋肉を麻痺させる目薬を用いて調節のない状態で度数の検査を行います。

検査所要時間:約2時間

②オルソケラトロジー初回
初回検査・装用テスト・装用体験開始

自費検査 5,500円(税込)

装用体験 両眼 両眼22,000円(税込)
片眼 片眼11,000円(税込)

予約制です。

オルソケラトロジーを始めるにあたって必要な検査を行います。
その後、レンズを決め、装用テスト・装用指導を行い、その日の夜よりトライアルレンズの装用を開始していただきます。

検査所要時間:約2時間

③装用体験開始1週間後
治療継続か否かを決めます

自費治療開始の場合 両眼 両眼7,700円(税込)
片眼 片眼4,400円(税込)
治療を開始しない場合 お支払いはありません

予約制です。

視力検査の結果や患者さんの装用体験の感想から、治療を継続するか否かを決定します。

治療を開始される場合は、トライアルレンズをご返却いただき、治療用の新しいレンズを注文します。
治療契約のお手続きが必要になります。

治療を行わない場合は、トライアルレンズをご返却いただき終了になります。

●月額治療費
両眼 両眼7,700円(税込)
片眼 片眼4,400円(税込)

月額治療費には、治療レンズのレンタル料・定期検査代が含まれます。

④定期検査
装用開始1ヶ月・3ヶ月・以降3ヶ月毎

定期検査代はレンズレンタル料金に含まれているため、定期検査に対するお支払いはありません

予約制です。

定期検査は治療の安全性・有効性の確認にとても重要です。
お守りいただけない場合は途中で治療を中止させていただく場合があります。

目の状態により定期検査以外にもご来院が必要になることがあります。

→料金の詳細はこちら

低濃度アトロピン点眼

低濃度アトロピン点眼液を 1 日 1 回寝る前に両目に 1 滴ずつ点眼する治療方法です。
1%アトロピン点眼液(通常濃度)は、毛様体筋の調節機能を麻痺させて瞳を大きく広げる効果のある目薬です。通常濃度のアトロピンを 100 倍に希釈した 0.01%アトロピン点眼液は、副作用がほぼ無い近視進行抑制効果のある点眼液として世界的に広く用いられています。低濃度アトロピン点眼液を使用し続けた場合、点眼を行わない場合と比べ、屈折値において 60%近い抑制効果があったとの報告があります。しかし、近視進行の本態である眼軸長の延長抑制効果に関しては、屈折値ほど十分な抑制効果は示されておらず、眼軸長の延長抑制効果のあるオルソケラトロジーとの併用により、高い近視進行抑制効果が期待できるとの報告があります。
低濃度アトロピン点眼液の濃度を 0.025%にあげると、より効果が上がるとの報告もあり、当院では 0.01%より濃度の濃い 0.02%の低濃度アトロピン点眼液を使用しています。

注意事項

低濃度アトロピン点眼治療の流れ

①低濃度アトロピン点眼開始前検査

患者さんの訴えをお聞きし、低濃度アトロピン点眼の適応があるか検査をします。
必要があれば、ピントを合わせる筋肉を麻痺させる目薬を用いて調節のない状態で度数の検査を行います。

検査所要時間:約2時間

②低濃度アトロピン点眼治療初回
初回検査・点眼薬処方

自費検査+点眼薬1本 5,500円(税込)
点眼薬追加 1本につき 550円(税込)

検査は予約制です。

低濃度アトロピン点眼治療を始めるにあたって必要な検査を行います。

検査所要時間:約2時間

③定期検査・点眼薬処方
点眼開始1ヶ月・以降3ヶ月毎

自費検査+点眼薬1本 5,500円(税込)
点眼薬追加 1本につき 550円(税込)

検査は予約制です。

定期的に視力や眼軸長等を検査し治療を評価します。

治療は2年以上継続してただくことをお勧めします。

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